「食べることが怖い」「治したいのに治せない」「もう一生このままなんじゃないか」
拒食症の苦しみは、なった人にしかわからないものがあります。私も長い間、食べ物に対する恐怖と自己否定に支配されて生きてきました。親からの言葉も心に響かない。そんな日々の中で、私は少しずつ回復の道を歩み、今では「食べること」を前向きにとらえられるようになりました。
今回は、拒食症を克服した私だからこそ伝えられる「本当に大切だったこと」を4つに絞ってお伝えします。誰かひとりでも、この言葉が届きますように。
「治したいのに治せない」はあなただけじゃない

拒食症は、単なる「痩せたい」という気持ちだけではありません。
「太るのが怖い」「食べたら罪悪感がある」「でも本当は治したい」――この矛盾した感情の中で、毎日が戦いになります。
私も何度「明日からちゃんと食べよう」と思っては挫折して、自分を責め続けました。
でも、あとで知ったのです。拒食症に苦しむ人の多くが「治したいのに治せない」その苦しさに悩んでいるということを。
だから、思い通りに進まなくても大丈夫です。立ち止まっても、戻っても、それでも前に進もうとする気持ちが、回復の第一歩でした。
周囲の理解はすぐには得られない。でも、それでいい
拒食症を理解してくれる人は、正直、少ないです。
「食べればいいじゃん」「何で食べれないの?」とよく言われました。

つらいですよね…
でも、そう言う人たちを責める気持ちも、少しずつ手放すことにしました。拒食症は“見えない苦しみ”だからこそ、他人に完全に理解してもらうのは難しいんです。
私にとって救いになったのは、同じ経験をした人の声でした。すべての人に理解される必要はありません。「わかってくれる人が一人でもいればいい」と思えたとき、心が少し軽くなりました。
体よりも「心の回復」が先だった

最初は、「ちゃんと食べて体重を戻せば治る」と思っていました。実際、体重は増えました。でも、心は全然ついていかなかったんです。
体は回復しても、体重増加のストレスや不安、完璧主義の考え方はそのままだったから。
私の場合、youtubeなどで体験談を聞くことが回復の鍵になりました。
体の回復ももちろん大切。でもそれと同じか、それ以上に「心のケア」を大事にすることが、本当の意味での回復につながりました。
小さな「成功体験」が自信に変わった

一気に治そうとすると、失敗したときにものすごく落ち込みます。
だから私は、「昨日より100カロリー多く取れた」「いつもより数g多く食べれた」など、本当に小さなことでも「できた」を見逃さないようにしました。
小さな一歩を認めることが、少しずつ「私でもできるかも」という自信につながっていきました。
焦らず、比べず、自分のペースで。振り返ると、克服までに数か月かかりましたが、その道のりは無駄じゃなかったと思えます。
最後に
拒食症は一人で戦うにはあまりにもつらい病気です。
でも、あなたの中には回復する力がちゃんとあります。私がそうだったように。
もし今、つらい気持ちでこの記事を読んでいるなら、「あなたの苦しみは、ちゃんと意味がある」と伝えたいです。どうか、自分を責めず、少しずつでも「生きること」を大事にしていってくださいね。

自分を大切にね。
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